教員採用試験の面接。
思ったより声が震えた。
言葉に詰まった。
想定外の質問に固まった。
──そんなとき、心が一気に下を向き始める。
でも、そこで終わらないでほしい。
「うまくいかない」と感じたその瞬間こそ、
本当の勝負が始まるからだ。
面接で一番見られているのは、「うまくいったか」じゃない。
「うまくいかないとき、どうするか」だ。
子どもたちの前に立ったとき、すべてが完璧になんていかない。
失敗する日も、伝わらない日も、絶対にある。
それでも立ち止まらず、目の前の子どもに向き合えるか。
面接官は、そこを見抜こうとしている。
じゃあ、どう考えを切り替えるか?
まず、「うまくいかないのは、成長の途中だ」と受け止める。
ミスした、詰まった。
それは、伸びしろがあるというサイン。
「これから、もっと良くなる材料をもらえた」と思えばいい。
次に、「今、目の前の一問に集中する」。
過去の失敗に引っ張られない。
次の質問、次の自分の言葉に、エネルギーを全部注ぐ。
面接中に大事なのは、「今を生きる」ことだ。
さらに、「笑顔でごまかす」のではなく、「笑顔で立て直す」。
噛んだり、間違えたりしても、にっこり笑って、もう一度話し直せばいい。
その一瞬の立て直しが、むしろ「この人は柔軟だな」と評価を上げることもある。
そして、「面接は、相手とのキャッチボール」だと考える。
一人で完璧に決める場じゃない。
面接官と、問いかけと答えを重ねながら、場を作っていくものだ。
ミスを怖がるより、「会話を続ける」ことに集中しよう。
最後に、こう心に刻んでほしい。
「うまく話せたか」より、
「本音でぶつかれたか」を、誇りに思ってほしい。
どんなに言葉がつたなくても、
どんなに緊張しても、
あなたの「この仕事がしたい」という気持ちがまっすぐ出ていれば、
面接官には、ちゃんと伝わる。
試験が終わった後、
「あれも言えなかった」「これも間違えた」と思うかもしれない。
でも、本当に大事なのは、
「今日、自分は最後まであきらめずに伝え切ったか」だ。
うまくいかない。
それは、あなたが挑戦している証拠。
だから、胸を張っていい。
また立ち上がれるあなたを、面接官は、待っている。
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