教員採用試験の面接で、あなたの評価を知らぬ間に下げるもの。
それが「フィラー」だ。
フィラーとは、会話の中に無意識に挟まる無意味な言葉。
「えー」「あのー」「そのー」「えっと」「うーん」など。
自分を落ち着かせるためについ使ってしまうが、面接官にはこう映る。
──「話がまとまっていない人」
──「自信がない人」
──「聞きにくい人」
たとえば。
「えーっと、私が、教員を目指した理由は、あのー、小学生の頃に…」
これでは、伝えたい熱意もぼやけてしまう。
せっかくいいエピソードを持っていても、フィラーに埋もれてしまうのだ。
じゃあ、どうする?
まず、「無理に話し続けない」こと。
言葉に詰まりそうになったら、一呼吸おく。
フィラーを挟んで時間稼ぎをするくらいなら、
スッと口を閉じて、数秒静かに間を取るほうが、よほどスマートだ。
沈黙は悪じゃない。むしろ、落ち着いた印象を与える武器になる。
次に、「最初の一言」を決め打ちする。
話し始めの「えーっと」を防ぐために、
最初のフレーズだけは用意しておこう。
たとえば、
「私は教員を志望した理由を、〇〇と考えています。」
「私が重視しているのは、〇〇です。」
スタートを決めるだけで、フィラーを挟むスキがぐっと減る。
さらに、「短く区切る意識」を持つ。
一文を長くつなげると、頭の中で整理できず、フィラーが出やすい。
「〇〇について話す。→少し間を置く。→次に進む。」
リズムを刻むように話すことで、フィラーは自然と消えていく。
そして、練習あるのみ。
自分の話し方を録音して聞いてみると、びっくりするほどフィラーに気づける。
恥ずかしくても、そこで気づいたフィラーを一つひとつ潰していけばいい。
言葉は、練習すれば確実に洗練される。
フィラーは、油断しているとすぐ顔を出す。
でも、意識して「間」を味方にできる人は、
それだけで「信頼できる」「落ち着いている」印象を手に入れられる。
教員とは、子どもたちの前で話す仕事だ。
あなたの言葉には、信頼を乗せなければならない。
だから、無意味な音ではなく、意味のある「静けさ」を選べ。
「えーっと」を手放した先に、
あなたらしい、本物の言葉がある。
コメント